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世界の3人に1人の女性が、暴力の被害者になっています。2008年の設立以来、ケリング・ファウンデーションは、暴力を受けた女性を支援し、防止策を展開し、世界を啓蒙することによって、この重要な問題に取り組んできました。ケリング・ファウンデーションは、中国、フランス、イタリア、メキシコ、イギリス、アメリカの計6か国で最低3年間、長期的パートナーと協力し活動しています。
2019年、ケリング・ファウンデーションは、暴力の被害にあった女性の支援を行う地域団体とのパートナーシップを強化しました。大きく3つに分かれたアプローチをとっています。すなわち、資金調達の最前線にたつこと、家庭内暴力の対応・対策を専門とする国の組織であること、草の根運動を行う女性のためのファンドをサポートし、パートナーシップを結ぶことの3つです。ケリング・ファウンデーションは、National Network to End Domestic Violence(アメリカ)、la Fédération Nationale Solidarité Femmes(フランス)、Donne in Rete contro la violenza(イタリア)そしてウーマンズ・エイド(イギリス)の団体と長期的パートナーシップを結んでいます。
ケリング・ファウンデーションは、フランス サン=ドニの Maison des Femmesが実施するような新しいアプローチも提唱しています。さまざまな分野に従事する50人の専門家チームが在籍するこの施設は、暴力を受けた被害者に対して幅広いサービスを一か所で提供可能な安全な場所です。被害者それぞれの話に耳が傾けられ、正しいケアや総合的な手引きを受けることができます。設立のパートナーとして、ケリング・ファウンデーションは2019年、幼少期に性的虐待の被害者となった成人の治療に特化した新しいユニットの設立に支援を拡げました。
最後に、変革を生み続けるウーマン・エイドのサポートの下、ケリング・ファウンデーションは、地域の様々な団体と提携しています。例えば香港では、HER Fundを通じて、暴力の被害者で阻害された女性たちが運営する地元団体を支援しています。
ケリング・ファウンデーションは、パートナー団体の協力のもと、暴力の被害にあった女性たちと、被害女性たちを支援する専門家に焦点を当てた短編のビデオシリーズを制作しました。「ケリング・ファウンデーションのポートレート」は、暴力を受けた女性たちのストーリーで、希望のメッセージを伝えると同時に、彼女たちが人生を立て直すために、ファウンデーションのパートナー団体が果たした重要な役割について明らかにします。
2018年以降、ケリング・ファウンデーションは、若者、特に少年と若い男性を対象とした暴力防止プログラムへの関与を強化しています。ニューヨークでは、The New York City Alliance Against Sexual AssaultおよびProject Dream, Own, Tell (DOT)という恵まれない地域の若者と共に性的暴力に取り組む二つの団体を支援し続けています。また、PromundoとそのカリキュラムであるManhood 2.0と提携しており、若い男性がジェンダーの区別を超えて物事を考え、尊敬と平等に基づき、より健康な関係を築くことを奨励しています。またメキシコでは、男性にとっての男性らしさの概念を再定義しようと活動する団体Gendesへの支援を続けています。
ケリング・ファウンデーションは、社内外のキャンペーンを通じて、女性に対する暴力や考え方、行動に関する意識を高めることを目指しています。2018年には、Fondation Agir Contre l’Exclusion (FACE)と共同で、企業が暴力被害者である女性従業員を具体的かつ明確な手段で支援することを奨励するヨーロッパ初のネットワーク、OneInThreeWomenを設立しました。2019年、ネットワークは世界6か国、6社に属する計4万人以上の従業員を対象に行った調査の結果を明らかにしました。回答した女性の16%と男性の4%が、家庭内暴力の経験があると答えました。また、インタビューを受けた女性の16%と男性の13%は、暴力の影響を受けた同僚を知っている、と述べました。企業は、具体的な対策や協力体制を確立する上で主要な役割を果たします。この事実をふまえ、2011年以来ケリング・ファウンデーションは、従業員に対し、家庭内暴力が職場に与える影響を理解するためのトレーニングを実施しています。現在までに1500人の従業員が、ローカルの専門機関と共同作成したトレーニングセッションを受講しました。
ケリング・ファウンデーションは、女性に対する暴力撤廃のための国際デーを、世間の意識を高めるための機会と考えます。2019年には、モダン・フィルムズと共同で、女性に対する暴力を描いたショートフィルム「16デイズ16フィルムズ」を発表しました。
「女性の尊厳と高潔さが脅かされるいかなる場合において、私たち一人ひとりが何らかの支援を行う責任を持つべきだと考えます」
フランソワ=アンリ・ピノー
ケリングCEO、ケリング・ファウンデーション会長